卒業生 答辞
昨日の理学療法学科 第11期生の学位記授与式では、4年生の委員長に答辞を述べてもらいました。その内容は、聞く人が皆感動するほどに素晴らしい内容でした。
11期生の皆さん、そして常に支えてくださった保護者の皆さま、この度は本当におめでとうございます。
答辞
やわらかな日差しが心地よく、春の訪れを感じる季節となりました。
本日は教職員の皆様をはじめ、多くの皆様のご臨席の下、コロナ渦にも関わらず、このような盛大な式を催していただいたことに、卒業生一同、心より御礼申し上げます。
振り返れば、関西医療大学での四年間は瞬く間に過ぎていき、四年前、この場所で行った入学式がつい昨日の事のようです。しかし、関西医療大学では、非常に濃密な時間を過ごしました。
大学生活の中で、私たちは先生方から熱い御指導を受け、一人の理学療法士、治せるセラピストになるために必要な知識を得ました。また、教鞭をとりながら、臨床家として根拠を持って治療を行う先生方を見て、理想とする理学療法士像が形成され、私自身も先生方のような理学療法士になりたいと強く思いました。この関西医療大学で鈴木先生をはじめとする熱い思いを持った先生方の御指導を受けることが出来たことを大変誇りに思います。本当にありがとうございました。
そして、何よりかけがえのない友人を得ることが出来ました。その友人たちとは、四年間で家族よりも多くの時間を過ごし、つらい時や悩んだ時には互いに助け合い、時には意見の衝突などもありましたが、そういったことを踏まえて、もはや家族に近い存在でした。私はこの関西医療大学の友人たちは熱い思いを持っていると思います。私は委員長という役職についているからか、多くの友人と話す機会がありました。普段はおとなしい人や大きな声での発言をしない人でも、理学療法について語り合うと、それぞれ熱い思いを持っていました。
今でもよく覚えているのは実習終わりに自分たちで開催した症例検討会です。それは学生で企画したもので、実習で学んだ知識をより深め、共有することが目的で、その中では活発な議論がなされていました。この企画に参加したときに私は、友人たちを誇りに思いました。もちろん大学生らしいことを行うこともありました。食事会では友人たちと楽しく食事し、飲み明かしたこともありましたが、その食事会の席では必ずどこかで、自身の理学療法士としての夢の話や知識の共有など、熱い話が語り合われるのです。こんなにも熱い友人たちと理学療法士になるために共に学ぶことができ、改めてこの関西医療大学に来てよかったと感じたのを憶えています。
そんな友人たちとの別れはつらいものがあり寂しさを感じずにはいられません。しかし、いつまでも寂しさにさいなまれているままではいけません。鈴木先生はよく仰っていました。「君たちのことを患者様が待っている」、と。
私たちは四月からそれぞれの道へ進み、理学療法士として働くことになります。私は、理療法士は人の人生をより良いものにする仕事だと考えています。障害を持つということは今まで行ってきたことが出来なくなり、先が見えなくなってしまうはずです。理学療法士が治療を行うことで、見えなくなった道を見えるようにします。つまり、私たちの治療次第で患者様のこの先の人生が決まるのです。
四月から人の人生を託されることになるということは大きな責任が伴い、不安な気持ちになるはずです。もちろん私も不安を感じている一人です。しかし、卒業するにあたり、この関西医療大学での素晴らしい先生方の熱い御指導と、熱い心を持った家族にも近い友人たち過ごした四年間を思い返すと、今日卒業する自分たちなら、理学療法士として人の人生をより良くすることが出来るはずだ、と根拠のない自信を持っています。
また、今の自分がいるのはこの関西医療大学で過ごした四年間と、熱い思いをもって御指導くださった素晴らしい先生方、つらい時にも支えあった家族にも近い友人たち、そして支え、夢を応援してくれた家族がいたからです。自分を作りあげてくれた全ての人と環境に心より感謝いたします。ありがとうございました。
最後になりましたが、諸先生方のご指導、職員の皆様の助け、そして家族の支えがあってこそ今日、卒業の日を迎えることが出来ました。卒業生を代表して改めて心より御礼申し上げます。そして皆様方のご健康と関西医療大学の更なる発展を願い、答辞と致します。
令和三年 三月十一日 卒業生代表